2015年1月12日月曜日

Marcassin Pinot Noir Marcassin Vineyard



ブラインド。
まさかソノマだとは完全にニュイの畑の物だと思っていた。
ヴォルネイかあるいはニュイのシャンボール近くのとか散々な事を思った気がする。
凄い完成度だと思った。一級くらいのポテンシャルはあると思った。
しっかりとフィネスも深みもあり、 キレイに積層したエキスがあり、酸も整っていた。
わずかな液体の明るさとタンニンの太さに気がいけばあるいは。。。。
ラベルをみた後になにを言ってもあとのまつり。
とにかくニューワールドを舐めてかかってはいけない。
非常に素敵なワインでした。

2002 Griotte-Chambertin Domaine Fourrier

試行錯誤の末2006年から抜群によくなったと言われるフーリエ。
2005年まではスタイルの変換がよくあったそうだ。
この2002年のフーリエは今よりもクラシックな造りに感じる気がする。
といっても自分の経験上2012年のジュヴシャンしか経験が無いのだが。
そのためポテンシャルの取り違いゆえそのように思う気がしなくもない。
まだまだクローズ期にいるな、と思う反面、芯の深さや複雑さも十分に感じられた。
今ほどなめらかさやバランスの球体感に統一性はないのかもしれない。
しかししっかりとエキスの積層した良いワインだった。
最低あと10年は待ちたい。
最近の感覚としてはブルゴーニュルージュ10年、村名10年〜20年、1級15〜30年、グランクリュ30年以上が大体熟成期間の頂点に来るように思う

2015年1月9日金曜日

1997 Griotte-Chambertin Claude Dugat

デュガのワインの凄いと思うのはブドウの質の良さがひしひしと伝わってくる所だと思う。
そしてこの頃のスタイルってゆうのは格が高い方がしっくりくるんではないかと思う。
そんな詳しくはないんだけど。

とにかく絶対10年スパンのワインだしスケールはでかい。
それはスタイルが変わったと言われる最近のデュガでも変わりはないんではないかと思う。

僕の初デュガは2011年のジュヴシャンだったわけだが聞いていたスタイルと全然違った。
でも若い生産者のエレガント系とは芯の太さが違うし葡萄一つ一つがものすごく凝縮しているし酸が上質で大量だった。変な言い方かもしれないが感覚としては酸が重い。
でもそれは良い意味で 。
そしてその上でエレガント系になっていたからこれはスゴイと思った。

97のグリオットはイメージしていたよりは濃くなかった。
どんだけ濃いのを想像していたんだよと自分でも思うが、若い時にのんだらそりゃ濃いと思うはという味わいであった事も事実。
ただ格も伴っているしやっと落ち着き→開く、に向かってく状態に来たんじゃないかなと思った。
それぐらい余力の残っているワインだし、深みのあるワインだって事だ。
まだまだ飲むにはもったいない若さだよ。

1983 Gevrey-Chambertin Clos St. Jacques Clair Dau

この色は覚えておこう。
オレンジがかっているが全然死んでいない色。

最高だった。
香り的にはもう少し若い方が勢い的にはすごかったのかもしれない。
わずかにズレた。
しかし飾り気のないエレガンス、フィネスがあった。
スーッと染み込む滋味深さがあり余計な贅肉が落ち切った美しさとツヤがあった。
 シミジミとウマイ。
というかこうゆうワインはもはやウマイとかそうゆう次元ではなくて、幸福感とか官能とかそうゆう方がしっくりくる。


正直このくらい熟成が進んでくるとブラインドで畑の特徴をとらえるのはかなり難しいんではないかな。
この畑と造りだったら大体こんな感じだろうという活用の方が正しいんじゃないかと思っちゃう。

畑の若い状態のワインを知っているからこそ、熟成後の姿がより深く捉えられると思う。
違う生産者でも畑のイメージができているかどうかで大分違う。

あー旨かったで済ますのはあまりにもったいない気がする。

1976 Bonnes-Mares Domaine Clair-Dau

僅かに老いを感じさせるワインだった。
全盛期を少し過ぎてしまったような気がするけども良い感じだった。
というよりも少し澱が舞っていたのか、くぐもった感じがあった。
熟成が長くなるほど動かしてはいけない。
扱い一つで40年がパーになる。
残念だったのは自分の中にこの造り手のイメージが出来上がってなかった事。
イメージがあるかないかによって背景のとらえ方は大分変ってくるし。
少しでも予備知識があればよかったと思う。
実際にはミュジニーよりもボンヌ=マールの方がポテンシャルがあるという人もいるけれど今の段階ではミュジニーの方がポテンシャルがあると思うのが僕の感覚。
でも実際思い返すとボンヌ=マールの方が深いような気もしてくるしあくまで今の段階では。
しかし40年前のワインが、というよりもそのブドウを味わっていると感じると不思議なんだよなー。
古くて良いワインを飲むとこれなんだよなーと思う。
こうゆう飲み物は他にないんだよなーと思う。
たかがワイン、されどワイン、付き合いというか距離感の取り方が難しい。
ワインだけが人生でないと思いながらもワインが無い人生ってのもなー 。
知らない方が幸せって事もあるなーと思う今日この頃デス。

1982 Chambolle-Musigny (Blanc)Domaine B.Serveauet Fils

これは物凄いレアなワインのはず。
液体の色とラベルをみたらまさかとは思うかもしれないが本当だ。
(事実はどうかわからないが)
こんなワインを飲ませていただけたことはまず感謝しかない。
比較対象もないし(ヴォギュエのミュジニーブランくらい?)本当かどうかもわからないが。
しかしシャンボールでブランを造ったら旨いんだろうなと以前考えたことがある。
実際イメージするそれとかなり近く本物かもしれんと思った次第だ。
並みの村名のワインよりもはるかに超熟だしミネラルの感覚がシャンボールらしい。
思ったより開いてないな、まだこれからだと思ってしまうところがあるのが恐ろしい。
改めて類まれなる土地だと思った。

Musigny Louis Jadot

人生初ミュジニー。
スタイル、というかミュジニーの想像していた形ではあった。
ただポテンシャルは想像以上。
20年以上熟成しているのにもの凄く若々しい。
やっと化けの皮1枚剥がしたというくらい。
奥行はすごい。
艶めかしさ、そしてワイン自体に潤いがあるという感想が正直なところだ。
石灰分が多いと酸化は緩やかなのかな?
そしてメチャクチャエレガント。
女性的というには大らか過ぎと思えるスケールだった。
そしてものすごくよく伸びるアフター。
特別なワインだった。
得難い経験だった。
感謝。

2015年1月7日水曜日

2011 Marsannay l'Ancestrale Sylvain Pataille

【このワインは非常に長期熟成のポテンシャルを持つワインです。
マルサネのなかでも3つのClos du Roy, Clemengeot,
Les Ouzeloyという一流の場所にある、
樹齢65歳から80歳という古木から
選りすぐられたブドウが使われています。
この、非常に神経を集中させて造られたワインは
ビン詰まで通常はまるまる2年間セラーで寝かせられます。
ヴィンテッジの状態によっては、
シルヴァンはほとんど全房または100%全房で発酵させます。】


とても深い色をしている。積層的な色あいだ。
リアルワインガイドによるとひいお爺ちゃんのワイン生産者時代のオマージュの意味を持つランセストラルは27カ月も樽熟成をさせる。

だからだろうか、酸化のニュアンスの無いブルネッロ的な質感に近いように思う。

最近のテイスティングではリジーニのブルネッロとかに近い感触がある。
ワインのポテンシャルに階層があるとしたらかなり深く、しかも太く深い印象だ。
巨大な地下空間の広がる炭鉱の入り口に立っているように、表面しか拝めないが入り口に立っているだけでオーラを感じるワインだ。

かなり細かいウィヤージュをしているんではないかというくらい、とにかく積層的なエキスで照り、ツヤがありさらにピュア。
石灰的なミネラリティもあるしミュジニーのイメージに近いかもしれない。
いや、土壌の質的にはヴォルネイかな。

そして伸びる。
ものすごいポテンシャルだと思う。
あと瓶がでかい。

2013 Trebbiano Toscana Bianco I.G.T. Fattoria Anbra


深みはないが美味しい。
こうゆうワインは高級ワインとは別物の感覚でいた方が良い。
熟成によってほぼ良くなるのはせいぜい3、4年かもしれない。
それも熟成というよりも寝かせるとか落ち着かせるという意味合いが強い。
むしろリリース仕立ての方がオイシイかもしれなく荒れの影響も感じることは少ない。
それでもそのラインのワインがちゃんとしたものかどうかを見極めるのは結構難しい。
味付き、バランス、酸の構成、残糖、ケミカル度等々、造り手がワインをわかっているかどうかは意外と感じ取れる部分が大きい。
このワインはそのような意味で非常に良い。
中域の味わいがちゃんとノっている。
受け入れるキャパシティーの広いワインラヴァーになりたいと思う。

2015年1月6日火曜日

2008 Touraine Pinot Noir Mise Particuliere / T.Puzzelat



自分のの中での良いピノ・ノアールの基準が狭い。。。
そんな事を最近は何となく感じていたのですが。
今回はブラインドでそのタガが少し外れたかなと感じた。
コンスタントにブラインド勝負をしたいものです。

これはネゴスものだがDRCの樽を手に入れたピュズラのピノになるとのこと。
正直今までピュズラのピノは今一うーんという感じはありました。
何度か色んな所でテイスティングさせていただいているのだけれども。
最初はロワールという言葉も浮かぶこともなくシャンボール的な要素のあるどこか近くのニュイの畑、クロ・ヴ―ジョとか、エレガンスのあるボーヌの畑、ヴォルネイかな等という思考回路でいたと思う。
まぁ大外れだったわけだけども。
カッチリ系だでエレガンスあり。そんな自然派の危うさもなくエレガンスも感じられた。
やっぱり温度が上がってきた時にコート・ドールではないと確信できる要素が上がってくるのだけれども答えを明かされるまでに時間がなかった。というのは言い訳。
しかしピュズラのピノの良さはこうゆうとこかと思った次第。
DRCの樽によってノーマルキュベとは少し趣が違うのかもしれないけれども良い出来だった。
滋味のあるわりとタイトな伸びやかなワインだった。

1988 Champagne le Mesnil S Blanc de Blanc Brut Salon



【1911年、ウジェーヌ・エメ・サロンという一介のシャンパーニュ愛飲家が造り上げた唯一無二のシャンパーニュが「サロン」。
複数のクリュやセパージュを組み合わせるアサンブラージュこそ王道のシャンパーニュにおいて、ル・メニル・シュール・オジェのシャルドネのみを用い、生粋 のブラン・ド・ブランに仕立てられています。このシャンパーニュはパリきっての【社交場】として知られた「マキシム」で振る舞われ、当時の富裕層の心をた ちまち掴んでしまいました。「サロン」は独特の哲学に基づき、ブドウの出来の良い年にだけ、造られています。だからこれまでの100年で、37回のみ販売 されたのです。シャルドネの聖地、コート・ド・ブランの中でもグラン・クリュであるメニル・シュール・オジェの際立ったテロワールで育ったブドウのみを 使ったこのシャンパーニュは、ミネラルを豊富に含み、比類なき複雑なフレーバーを与えられ、その熟成には最低10年をかけています。 「サロン」の特徴を最も的確に表す言葉は「1」。1つの村、1種のブドウ、1つの年。サロンは独り占めせずにはいられないシャンパーニュと言えます。
その「サロン」と同じ村で造られる姉妹メゾンが「ドゥラモット」。250年の歴史とシャルドネへの強いこだわりを持ったメゾンです。】

ネットで拾った分のコピペだけども味わいについてはまさにこの通り。
こんなんパーフェクト中のパーフェクトで、純粋に良いとこの良いとこだけを選りすぐった極繊細ながらひどく充実したシャンパーニュでしたよ。贅沢な事をしていらっしゃると思ったよ。
ブランドブランのイメージで最高の物を想像してみて。。。って言われたときに想像する味わい。。。かもしれない。
でもまだまだ若い。石灰的なミネラルが多いからであるように思うし酸の量が緻密で大量。良い熟成ってのもあったのか泡が細かすぎて、昔あった口の中で弾けるお菓子(ドンパッチ?)、のようなそれを思い出したよ。
ラクラパールのラルティストもこの傾向のブランドブランだとは思うが流石にサロンのスケールには及ばないのかもしれないと思ってしまった。
やっぱりブランドブランの純粋な酸味から来る微かな甘みが凄く好きだ。
パルミジャーノのアミノ酸に当たった時のような喜びに近いけども。
とにかくあっぱれなワインだった。
マロなし凝縮したフリーランジュースのブランドブランは最高だね。
そこに土壌成分と気候と人々の技術と努力がマッチするとこうゆうことになるのかってゆう事なんだね。
長い歴史の偉大さを感じずにはいられない。

1996 Champagne Dom Perignon Rose Brut Moet et Chandon

味わい以外の理由でもプレミアム価格なワインだとは思うのですが、ドンペリコールで出されてしまうのはちょっと悲しい気がしなくもないが。

普通にすんばらしいロゼシャンパーニュの一つだと思う。
ストロベリーとかそんなフルーティな物はなく、ブランドノワールの芳醇な熟成した香りもむんむんするしバターやイーストも含んだ純粋正統高級シャンパーニュのスタイルだ。
味わいはボリューミーで濃厚な面持ちではないが緻密で充実の膨らみだ。
アフターにも伸びやかな品位と熟成感は残るし、やっぱり良いものは良いのだという感想だ。
思ったよりも赤色が濃いなとは思ったが良い思い出、経験となった。感謝。

そしてこれはフランスのモエ・エ・シャンドン社に招待された時の写真。。。


ではなく今年正月、たまたま友達とドライブで栃木の大谷資料館という石切り場に行ったときに飾られていたドンペリである 地下に巨大な石切り場跡が残っていて、ドラクエのダンジョン的な雰囲気の場所だ。
そこでドンペリのベントの記念にという事で置いていったとかなんとかだったと思う。
確か今は気温2℃とかだったと思うが地下セラーにはうってつけの場所だった。
ムルソーも石切り場近くだというし、この辺りで葡萄育てたらリッチなワインはできないかな。
成分的には
硅酸70% / 酸化アルミニューム12.6% /
酸化ナトリウム2.9% / 酸化カリウム2.4% / 石灰2% /
酸化第二鉄1.8% / 水分11% /
その他酸化マンガン・酸化マグネシウム等を含有

だとか。
 残念ながらまぁ無理でしょうけども面白いワインはできそうだなーと思ったプチ旅行記。
観光としても興奮できるスポットでした。


1991 Chateau d'Yquem

「イケムはいつでもイケム。悪い年はない」
とか誰かが言ってたことがあったような気がする。けどあまり確信はない。
けれどもそれに近いことは確信しつつあるような気がする。
今まで91を含め3本(たしか96と03だったような気がする。。。が)飲んだ気がするがどれも素晴らしいイケムであったと思う。
少しのヴィンテージごとの違いはあれどイケムはいつもパーフェクトなものしか世に送り出さないのかもしれない。
イケムのバルク売りというスィシェルですらもほぼパーフェクトのような気もするし。
そのわずかな差すらもイケムとして出すことはないのだからもんのすごいプライドだ。

91のイケムはもしかしたらほんの少し凝縮度は弱いのかもしれない。
以前のものよりコクは薄いような気はする。
でもまぎれもなくイケムだしツヤがあり少しも隙はない。
ただエレガンスとかきめ細やかさは91の方が強い気はする。

でもイケムに裏切られることはほぼないと思うのでビンテージには安心して熟成年数ごとの楽しみ方をした方がおもしろいと思う。

今回はいろんな強者方から「リリース仕立てのイケムのうまさがすごい」という金言をいただいたのだ。

1988 Meursault-Genevrieres Cuvee Philippe-Le-Bon Hospices de Beaune


1988 Meursault-Genevrieres Cuvee Philippe-Le-Bon Hospices de Beaune

 ツヤも熟成度合いも良い感じだが少し熟成にポテンシャルが追い付いてない感じがする。
最近の飲んだワインのラインナップがかなりいいとこという事もあるけれども少し平坦で表現力にかけるきらいがある。
もう2〜5年前に飲んだ方が出てくるものが多かったのかもしれない。
良いワインだと思うけど。

きっとこのワイン単体でテイスティングするともっと良く感じるのだろうがいくらジュヌヴリエールとはいえやっぱり特級クラスにかなうポテンシャルはなくまた格付けの正しさを感じる一本であった。

ともあれ初オスピス。もっと飲み込んでいけば色々な人のエルバージュの妙も感じ取れることもあるかもしれない。