香りの立ち上がりから良く熟れたクラシカルなワインだという事がすぐわかる。
ベクトルはさらに開く方向に向かっていて確実に美味しい。
すでに魅惑的な香りが充満しつつあり、ブルゴーニュワインの醍醐味ここにあり、といった面持ちだ。
これが5000円程と考えれば絶対に「買い」 のワインだ。
ここまで断言でき誰でも美味しいと言える状態のワインは珍しいと思う。
モレのワインにはなめし皮的な、獣のようなムレがある。
色合いはツヤのある赤色が支配的だけれども、淵がややオレンジがかってきており良い熟成を重ねてきた事が伺える。
まだ10年以上は確実に持つはずだが、今飲んで後悔することは全くない。
村名ワインでこれだけのエレガンスが表現できればかなり素晴らしいクオリティのはずだ。
緻密で濃度も申し分ない。
開き始めたワインはリリース直後のワインと比較しずらいため、 ポテンシャルを図るのは難しいが一級クラスに肉薄しているワインであることも否めない。
ジョルジュ・リニエはおそらく粗目のフィルターをかける造り手だがそれでも到着直後に開けるといささかくぐもった色合いになる。
荒れが残った状態では少し「ピリッ」とするが、それだけ荒れていても上質なエレガンスと舌触りを失わないのも凄いが、できる事なら最高の状態で飲むには立てて落ち着かせるという事を欠かしたくない。
価格、味わい、ポテンシャル、どれをとっても褒めるしかない。
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